急性骨髄性白血病で人生初の入院〜移植〜再発闘病日記

44歳まで入院経験のなかった私の、急性骨髄性白血病闘病記

7月のジンクスと診断までの経緯① ー入院21日目ー

昨夜も、前夜より少し多く眠れました。

麻薬の増量作戦はそのままですが、昨日からずっと痛いときの「早送り」投与を一回も使わずにきています。

下血のほうは途中多少ありつつも、また今日の朝方からはなく、改善がみられていますが、完全になくなってから食事開始の話って感じですね。

さて、実は昨日お誕生日でした。
入院していることはもちろんですが「何も食べない誕生日」ってかなりレアかもw

でも、たくさんのメッセージをいただいたし、看護師さんからも、一部の方はカルテに出てくる「44歳11か月」というのに気づいて私の誕生日が7月なのを知って、誕生日に日付が変わるときの夜勤さんは0時台に点滴交換にきたときおめでとうって言ってくれました^^

さて、そんな7月…実はここ数年体調崩しがちな、あまりいい月ではなかったりするんです。まさか、今年はこんなことにまでなるとは思ってませんでしたが…

ちょっとさかのぼってみたら…

2021年:急性骨髄性白血病
2019年:6月末からの扁桃炎が長引いた後、突然目が真っ赤になり数日後の突発的高熱
2014年:急性扁桃炎を悪化させ、通院で点滴治療
2011年:ちょっと夏風邪ひったっぽいw

書き出してみたら、そんなに毎年でもなかったですが…
2014年あたりから「7月は要注意」って意識してたので、気を付けていたのかも。

時期でいえば、年によりますが長梅雨で変に涼しかったり、はたまた、梅雨明けで急に気温が変わったりと意外に体調くずしやすい時期なのかな?
あとやっぱこういうの、30代以降だよねー。
ちょっとした疲れとかが体調に現れやすくなった。

今回のことは、私人生最大の試練であり修行と思って治療していますが、まだ40代でよかったなって治療に入ってみて改めて思います。
さっきの話と少し逆っぽくはなりますが、40代だとまだ体力はあるから治療に対しても、10年、20年後の発症より体の持ちこたえ具合も全然違うと思うし、親も70過ぎたとはいえ、私がいなくてもまだふんばってくれてる元気さがあるので本当に今でよかったなとは思っています。

7月に体調不良が多い気がするから「魔の…」なんて思ったりもしたけど、これだってよく考えれば、母が私を生んでくれた大事な時期だからこそ、自分自身の健康を振り返れるように、神様が小さなアラートを出してくれているのかなと思ったりもする。


さて、今日は少し落ち着いているので、今回の診断までの経緯をまとめたいと思います。


<3月>

私は少なくとも30歳以降は、毎年健保の「レディースドック」だったり「生活習慣病検診」という、簡易ドックのようなものを受けています。(社内での健康診断とは別)

社内での健康診断がだいたい初夏なので、ダブる項目もあるし、半年くらいずらして年末~年度末の間で行くようにしていたのですが、昨年度はコロナの影響などもありずれにずれて年度末ギリギリに受診。3月末に手元の届いた結果で、これまでみたことのない項目に「要再検」の文字が。

「血液検査にて『血小板減少症』を認めました。体質によるもので特に精査治療の必要はないと思われますが、定期的(年1回程度)に検査を受けて経過をご覧ください。なお、出欠傾向(あざができやすい、血が止まりにくいなど)が見られるようでしたら、専門医(血液内科)を受診のうえご相談ください。」

血小板数:14.3(基準値:15.3~35.5)

好中球:25.3(基準値:39.1~78.0) 

リンパ球:59.0(基準値:14.0~55.0)

単球:15.4(基準値:~9.0)

私は病院にはすぐ行くタチなので、普段なら1年後再検と言われても、この段階で行っていたかもしれませんが、今回は「血液内科」というどこにでもある診療科ではない、ということがあり、ちょうど3か月後くらいになる社内での健康診断の結果で変動があるかどうか見ようと思いました。
近隣で血液内科というと、どちらも会社からは近いのですが、微妙な感じの総合病院と、これまでも急性扁桃炎のときなどお世話になってきた大学病院。

以前は定期的にこの大学病院の漢方外来に行っていたため、特定療養費なしで受診しやすかったのですが、それがなくなっていたこと、また、その時点で当然すぐ調べて白血病の文字も見ていましたが、私の数値上で見ると、一般的な白血病ともちょっと違う感じでもあったりしたんですね。
一番顕著なのが血小板だったし。

白血病を含め、がんとはいっても数か月でいきなり末期になるようなものはそんなにないと聞いてもいたので、3か月後くらいに会社の健康診断を受ければ時期的にもちょうどいいなと思いそうすることにしました。

 

<6月>

この1か月前ほどに、毎年恒例の健康診断の時期決めがあり、6~8月の3か月間のうちに数日しかない日程から選ぶことになっていました。
私は迷わず6月の初回に申し込み、受診、その際も念のため上記の結果を持って、問診医に相談しました。その際も「基準値外とはいえ、白血病ならもっと大幅だと思うけど…やはり心配があるなら受診してみたほうがいいね」といった感じで、結果もできれば早めに出してほしいとお願いをしておきました。

そのせいか、気持ち早く、ちょうど1か月後の7月上旬に結果が届き、週2~3回出勤の中、7/3(金)に出勤した日に受け取ってすぐに開封しました。
今度は「要医療」とありました。

「血小板の異常を認めます。再検査あるいは治療が必要です。医療機関を受診してください。」

(6月結果 ← 3月結果)
血小板数:9.6 ← 14.3(基準値:14.5~33.0)

よし、これはもう大学病院行ったっていいだろう。
調べたら翌日がちょうど隔週の土曜診療の日。

まだこのとき「急性…」とまでは思っていませんでしたが、早くはっきりさせたいし、ちょうどタイミングもいいし…ということで、できれば翌日大学病院に受診したいと思い早速動きました。

まず、不思議なものですが、上記くらいはっきり「受診してください」と書いてあっても、紹介状の代わりにならないんですよねー。
確かにそれでとなると「要医療」とはいえ重度でないものでも大学病院に行っちゃう人とかがいるからなんだろうなーとは思いますが、私のケースは大学病院でないと診療科がないわけで、結局最終的にはそこに行くことになるわけです。

まあでも仕方ないので、まずは結果を発行した社内診療所で紹介状を書けないか確認したのですが、結局月曜にならないとはっきりしないということで…

元々別件で行こうと思っていた、かかりつけ内科クリニックに一応金曜のうちに電話したら、書いてもらえそうな雰囲気だったので、翌土曜朝一で受診したところ、すぐに紹介状を書いてくださり、その足で大学病院の受付時間に間に合いました。

到着後、そんなに待つこともなく血液検査、その後呼び出しPHSを借りてサンドイッチとコーヒーを買って車で食べて待っていると、予想より早く呼び出しがかかり、ここではじめてA先生と対面。

このときの初回の血液検査の中で、白血球の構成比というか(先日の記事で好中球の割合とかお話した)その部分の数値がこうでした。

Seg  13.0% (40-70)
Stab   0.0% (0-9)
Lympho  35.0% (20-40)
Mono  49.5% (3-8)



Others 2.0%

Monoというのが多すぎる、そして、Othersっていうのが、本来ここにいるべきでないやつらしくて、それが骨髄にもいるかどうかでまた話も変わってくる…

ということで、その場で即「骨髄穿刺(生検)」マルクとよばれるもので、聞いたことのある方もいると思いますが
「腰に太めの針を刺して骨髄に穴をあけて中を採取する」激痛なやつってことです。

いやー、やでしたよ!処置までの時間いろいろ検索して…でもやるしかないしね。
覚悟決めたんですが…

まず、麻酔の針がそりゃ痛いですよ。
でも直前にも強靭そうな野球選手が「激痛」と言っている記事とかも見ていたので、その痛みは序の口だろうと、まあ

「うー、あー、いたいー」

とか声に出して耐えられる程度。
そのあと、先生「まだいたい?これは?」みたいな感じで聞いてきて

「うーん…さっきほどじゃないかな」

みたいなん言ってたら、もう始まってたっていうw

驚きですよ。
「激痛」ではない!麻酔がきれてからも腰痛程度の感じだし。

思わず「先生超うまい!これ、もし悪かったらまたやることになるんですよね?そしたら絶対A先生がやってください!それならやれそうです!」ってw

あのとき約束したのになあ…
入院後のマルクであっさり裏切られ、別の科からの研修の先生に。
案の定痛いし。「激痛」とまでは言わないけどさあ…

2回目・治療開始前マルクとがんばる力ー入院2日目ー - 急性骨髄性白血病で人生初の入院日記

退院前にも治療結果を見るためのマルクがあるので、次は絶対ゆずらない!
A先生じゃなきゃやらない!
(この前言ったら、同じ血液腫瘍内科のH先生なら…っていうけど…)

で、この土曜のマルクの結果を翌々日聞きに行きました。
ちょうど血小板の輸血もきたので、今日はこのへんで続きはまた別途。